小松史法です。
よろしくお願いします。
30年の付き合いだった。
今まで当たり前だと思ってたことが、突然終わった。
数時間前とはまるで違う。
全てが変わった。
(泣き)
遺灰をどこに撒いて欲しいか言ってたか?
アントニオが気に入ってたのは、敷地内にあるさくらんぼの木だ。
ご心配なく。
長くはかかりませんから。
教えてくれないか?
どうしてプレミアロッジのカードキーを盗んだりした。
よし、わかった。
じゃ、これを見てくれ。
こいつはプレミアロッヂの防犯カメラで撮られた写真だ。
そしてこれは、君のアパートの捜索で出てきたパーカーだが、ここの縫い跡を見てくれ。
修理の跡だ。違うか?
大丈夫か?
ひどい傷だ。
おい、ガーゼとテープを用意しろ。
急いでくれ。
傷口をしっかり抑えて。
サーヤ、消毒用のアルコールを。
ありがとう。
染みるからな。
よし、抑えろ。
止血パウダーを持ってきてくれ。
もっとガーゼがいる。
踏ん張れよ。
よし、強く押さえろ。
クレイ、ハサミを持ってきてくれ。
がんばれ。お前は強い。
大丈夫だ。
何としてでも助けてやるから。
あ、おはよう。
ぐっすり眠れた?
いつもソファーで寝てるって言ってたから。
どう?久しぶりのベッドは。
(笑)
よかった。
コーヒーはあまり飲まないんだよね?
じゃぁ、紅茶入れよっか?
あー、いいよいいよ座ってて。
今日さ、もしゆっくりできるんだったら、美術館にでも行かない?
前から行きたいって言ってたよね。